名月姫伝承について

学生たちこんなことしてます! 2013/04/15

WEB上で見やすいように教員のコメントを赤字、引用文を青字にしています。

フィールドワークレポート
「大阪府豊能郡能勢町、名月姫伝承について」
T.T


地域について
書き出しは一字下げる。
今回レポートの舞台となる「大阪府豊能郡能勢町」は大阪の一番北端にあり
周りは山々に囲まれておりとても自然豊かである。冬は大阪市内に比べると寒いが夏や春、秋はとても過ごしやすく四季を感じられやすい環境である。土地柄、京都が近いことから京都の伝説などに結びつく伝承が多い。もちろんそれ以外の伝承も多く存在する。今回はそんな多くの伝承の中から能勢町の東と西をつなぐ峠の一つ名月峠(明月)にある「名月姫」をレポートしようと思う。


名月姫について


摂津国御園荘浜村(現尼崎市)に三松左衛門国春という領主があった。国春夫婦には長らく子がなかったので、大日如来に願をかけて中秋の名月の夜に女の子を得たので名月姫とよんだ。長じて容姿端麗の名月姫は能勢家包の妻となったが、ふとしたことから、平清盛に見染められて福原に引かれて行くことになった。名月姫は夫家包に貞操を守って自害し果てた。なきがらを峠に葬ったので誰というとなく名月姫(名月峠の誤りであろう)と言うようになった。」(能勢の峠道


この話は能勢に住んでいる人ならだれでも知っている話で小学校で使う地域のことが書かれている教科書になどにも載っている。だが実際、墓所を訪れたことのある人は少ないと思う。峠自体は交通量が多いものの墓所自体が山の中にあり、場所も分かりにくい。そのためか話や場所は知っているが墓自体には行ったことがないという人が多い。それに墓所にはあるいい伝えがあり、結婚を控えている人物が墓所に訪れると名月姫の祟りにあうと伝えられている。今回話を聞いた人の知り合いにも結婚前に墓所を訪れてしまい/、\けがや危ない目にあったことがある人はいるらしい。本当に墓所に訪れた事が原因かどうかはともかくこの言い伝えは名月姫をかわいそうに思った人が死んだあとも悲しまないよう墓所に結婚する人たちを近づけさせないよう名月姫がそれを見ないようにした心優しい話なのかもしれない。
津波古1     津波古2
↑名月姫墓所入口    ↑名月姫墓(左右は夫家包と父国春の供養塔)


尼崎の名月姫伝承


今回レポートの為に能勢町に住む年配の人もっと具体的に、年齢なども記すに名月姫について話を聞いたが話の内容は文献に残されていたものとあまり変わりなく逆に簡略化されていた。(出身地など)だが、話をしてくださった人からまた別の地域に伝わる「名月姫」の話を聞くことができた。それは尼崎に伝わるものである。
 「能勢家包が尼崎に訪れた時、偶然にも名月姫を見掛けて一目ぼれし、姫を能勢に連れ帰ってしまった。父国春は嘆き悲しみ、そこらじゅうを探し回った。その頃平清盛が福原を新たらしい都と定め、そこに30名の人柱を立てることになり、国春は名月姫を捜している途中に、その人柱の一人として捕らえられてしまった。家包、名月の夫婦はそのころとある老人が枕元に立ち、この事を告げる夢を見た。そのことに夫婦は驚いて駆けつけ、親子の対面を果たしたあと、村へ戻って寺を建てた。夫の死後名月姫はまた別の寺を建てそこに庵居し夫と父の供養をした。


正直この話にはとても驚いた。能勢に伝わる話とは全然というわけではないが名月姫が能勢氏に嫁いでからのその後が本当に違いすぎる。
もしかしたら土地的には近いのにこんなに話が違うのは口承により他の地域に話が行くまでに話が変わってしまったからなのだろうか?名月姫についてはあまり文献がないのでどちらが本当かはわからないが平清盛や福原などのいくつか共有点があるのでその可能性はあると思う。


まとめ


今回は名月姫の伝承について二つの話を取り上げた。一人の人物にまったく異なる二つの伝承、土地によって違うのは口承により話がいろいろな土地に広まりいろいろな人に語られるがために話が変わっていくためだからだと思う。そう考えると今回レポートにも名前が出てきた平清盛。彼の孫の安徳天皇は全国に伝承として話がたくさん残っている。これもやはりたくさんの人に話が伝わったことにより伝承が多く生まれたのだろう。ちなみに能勢にも安徳天皇についての伝承があるがそれについてはまた別の機会にレポートしようと思う。
 今回初めてレポート用のフィールドワークを行ったがなかなか難しかった。話を聞くということは相手に時間を割いてもらうというのに上手く質問ができなかったりして話のテンポはあまり良くなかったと思う。写真に至っても大きさを比較できるものが写真になかったので実際の大きさなど見る側にとって分かりにくいだろう。次回のレポートはこの反省を生かしもっと良いレポートを作りたいと思う


参考文献


著者名を前に『能勢の峠道塩田豪一著 詩画工房、出版年も記す

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