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妖怪

学生たちこんなことしてます! 2013/04/06

WEB上で見やすいように教員のコメントを赤字、引用文を青字にしています。

小松和彦『妖怪文化入門』角川ソフィア文庫、読後レポート
 A.K

1.はじめに
 私は妖怪の専門的図書を初めてよんだ。
 現代では水木しげるのゲゲゲの鬼太郎をはじめ、さまざまな妖怪がキャラクターとして世界に広まっている。その背景には長い年月をかけ伝わってきた妖怪文化があることがわかった。

2.妖怪・出来事としての妖怪
 本書では妖怪という言葉を「文字通りに理解すれば、神秘的な、奇妙な、不思議な、薄気味悪い、といった形容詞がつくような現象や存在、生き物を意味している。」(P7)と表現している。昔の人々は説明のつかない怪異現象に名前をつけることによって、それを理にかなった説明にしようとしたのではないかと思われる。
 著者である小松和彦は妖怪を次の3つに分けている。
1.出来事としての妖怪、2.超自然的存在としての妖怪、3.造形化された妖怪」(P7)である。
 「1.出来事としての妖怪」というのは「信仰的知識」(P36)の上で存在している。
 例えば、「山奥からコーンコーンと木を伐っているような音がしたあとに木が倒れるような音が聞こえる。翌日、音が聞こえたあたりを調べてみても、木が伐られた様子がまったく見られない。」(P8)
 この怪異現象を体験した人は自分の持ち合わせている知識で説明できないため、初めに書いたように最も理にかなった説明にしようと、これは妖怪の仕業だとしたのである。実際にこの現象は妖怪がもたらしたわけではなく/、\単にその人の聞き間違いだったかもしれないし、その時とても静かであったために/、\隣の山から聞こえてきた音だったかもしれない。しかしその人は/、\そうした理にかなった説明がその時は必要なかったのである。こうした、妖怪を「信仰」する「知識」によって/、\出来事としての妖怪は誕生したのである。
 私たちは発展した科学技術、合理主義の中で生まれてきた。そのことは日常生活に大いなる貢献となるが、引き換えに信仰的知識の上で成り立つ/、\ユーモラスな想像力を失ったように感じる。

3.妖怪・超自然的存在としての妖怪
 これは先に書いた例と似たようなものである。怪異現象だけでなく、人間が制御できない自然現象を引き起こした神秘的存在も/、\妖怪を意味しているのである。それらは自然界のあらゆる物事には霊魂が宿っているというアミニズムの考えが重要になってくる。本書で「この霊魂は人格化されているので、喜怒哀楽の感情を伴っている」(P10)とある。
 例えばある冬の寒い時期に、昼間なのだが雲がどんよりと空を覆いさらに雷が鳴り始めた。人々はこの現象を鬼が怒っているからだと解釈し、祭祀をとり行い鬼の怒りを鎮めようとした。
 ここで登場した鬼は/、\後で述べるのだが反人間的存在である。天狗や狐、蛇などのこうした妖怪は現代では説明のつく、古代では怪異とみなされた自然現象の仕業とされていたのである。私は昔、雷が鳴っている日におへそをだしていると/、\おへそを取られるという言葉を聞いたことがある。今思い返してみると、要はかぜをひかないように/、\ちゃんと服を着ていなさいということなのだが/、\率直にそのことを言うのとでは/、\小さい子供の感じ方は違うだろう。

4.妖怪・造形化された妖怪
 続いては絵巻に書かれ人々に広まっていった妖怪だ。本書では付喪神が紹介されているが、これは今までとは違い/、\昔の人たちが実際に使っていた道具が妖怪化したものである。私はこの造形化された妖怪というのは/、\現代の擬人化につながっていると思われる。
 そもそも擬人化とは/、\人間でないものを人間にみたてることである。道具もそうであるし、洋服や車、木や食べ物も擬人化の対象である。擬人化すればどんなものも/、\人間と同じような感情をもつ。以前、新幹線が擬人化したまんがマンガが流行りになったが/、\まさしく古代と同じである。付喪神の場合、古くなって捨てられた道具たちが/、\人間に復讐を誓い/、\夜の街を歩くというものである。これを先頭に妖怪の幅は格段に広がった。感情をもつことが可能になり/、\それぞれの個性ができ、それは徐々にキャラクター化していったのである。そのことは/、\妖怪という存在が昔より身近ではない現代にも残っているとおもわれる。

5.妖怪・鬼
 鬼と聞いて誰もが想像する姿は、赤や青などの肌にいかつい顔、頭に角があり筋肉がたくましい大柄な体格の男だろう。そして人間を取って食べたり財宝を奪うといった、あまりよいイメージを持たないだろう。それは、大抵の人の場合、鬼を初めて知ったのが桃太郎の話の中であり/、\そのような存在として登場するからだと思われる。なので、その先入観から人間に対して悪事をはたらく鬼は/、\退治しなければならないという構想がうまれてくる。鬼は、かたちこそ人のようでありながらも/、\まったく違うその外見や先に述べたような行動から、反人間な存在とされている。
 その意味を含め、現代では比喩的表現として/、\鬼という言葉が用いられることがある。例えば鬼教師や殺人鬼といった言葉である。鬼教師は「「無慈悲」とか「醜悪な容貌」「残酷」といった鬼の属性に着目した特定の人物の性格の比ゆ的表現である」(P136)し、殺人鬼は「犯罪の内容が人間(道徳的人間)にあるまじきことと判断され」「厳しい批判の意味を込め」(P136)た呼び名である。
 このように鬼という単語のラベルを貼ることで/、\その言葉の意味は格段にマイナスなものとしてとらえられる。鬼が最もメジャーな妖怪である理由は、絵本や昔話だけでなく言語によっても伝えられるからだと思われる。

6.最後に
 私は本書を読み終えて妖怪がどのように誕生したか、またさまざまな妖怪について詳しく知ることができた。しかしやはり妖怪という存在を人に説明するならば、こういった存在であると明確な答えを返すことはできない。はじめに、妖怪という言葉を「文字通りに理解すれば、神秘的な、奇妙な、不思議な、薄気味悪い、といった形容詞がつくような現象や存在、生き物を意味している。」(P7)と書いたがまさしくそう答えるだろう。だが妖怪とは単にそのようなものではなく、知れば知るほど徐々におもしろさに変わっていくと感じる。
 私は妖怪とは、その存在を信じて疑わなかった純粋無垢な心から生れたものだと考える。逆に言えば純粋無垢な心から妖怪は生れたのだ。それは子供の頃、サンタクロースの存在を信じて心待ちにしていたときと同じようなものである。
 最後の結論は、途中に示している妖怪についての理解からすれば単純すぎる。もっと様々な歴史的経過等で妖怪が登場していることが書かれていたのだから。その理解はすぐれていたのだから、それを結論にも生かすことが大切。
 また、文章の句点が少なすぎる。ちゃんとした文章作法が身についていないのは、どうも皆に共通しているようだ。形式の勉強もこれから必要だろう。



 
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